ベトナム編 深夜特急に乗って

YouTubeに夢はあるか? 昆虫放浪記 ベトナム編 -深夜特急に乗って- その11-

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リサーチについて考える 昆虫放浪記 ベトナム編 -深夜特急に乗って- その10前回の記事はこちら https://vagabondofbugslife-jpn.com/2019/05/04/vietnam09...

暇である

だいぶ時間が空いてしまった。
時間はあるのに雨が降り続いている。
これと言ってやることがない。

これは困った。
とりあえずサパの街をうろうろしてみる。

街の中心にはちょっとした湖がある。
その周りにはホテルやら飲食店やらが立ち並び、オシャレである。
やはり、ここは観光地だ。

コーヒーが飲みたくなってしまったので、喫茶店へ入る。
ベトナムのコーヒー豆の生産量は世界で第2位だったりするらしい。

さて、明日はどうするか…。

動画を撮ろうか

一時期本気でYouTubeをやろうと思っていた時期があった。

目的が目的であんまり良いものではなかった。
YouTuberとして人気になって自分の作った映画を観て貰うという本末転倒なものであった。

面白い映画を作って有名になるという発想ではなく、自分が有名になってそのついでに映画を観て貰うという。それはそれで作戦なのかもしれない。
俳優から映画監督になる人だっている。クリントイーストウッドなどがそうだ。
そんな理由でYouTubeを始めた。

仕事でゲーム実況の動画編集をしていたこともあり、自分でもゲーム実況動画を作ってみることにした。

テレビゲームは好きだったのだが、あまり好きではないスマホゲーの実況をした。再生回数が稼げるという理由からだ。

何本かは再生回数が1000回以上行ったりしたが、作っていて何かが楽しくない。

理由は明らかで、スマホゲームが楽しくないのだ。
つまらなさそうにゲームをする自分が映った動画を編集してて、一体どこに面白さがあるのだ?
という気持ちが強かった。

一番目の視聴者としての制作者が楽しんでいないのだ。
そりゃ他の人が見たって面白いはずがない。
流行のガチャ動画で再生回数稼げるのを知っていたので、再生回数を伸ばすには伸ばせたのだが、チャンネル登録者数はちっとも増えなかった。

結局ゲーム実況は続かず、僕の黒歴史となった。

で、虫の写真を撮るようになってから、一度だけ昆虫ハントの動画を作ったことがある。

実際作ってみてめちゃくちゃ楽しかったのである。
動画に映った自分が何よりも楽しそうだった。

ベトナムでもこんな感じの動画撮ってしまおうかしら。
そんなことを考えた。

企画が難しい

撮るのはよいが、具体的に何を撮るのか。
ただ撮るだけではサパの村を歩くだけの動画になってしまう。

かと言って具体的に「この昆虫を撮りに行く」というふうに企画をしたとしても撮れるかどうかは運次第で、撮れなかった場合は企画倒れになってしまう恐れがある。

自然を相手にすることは難易度が高い。

企画を練る必要はあったが、リサーチする通信量も無いので(プリペイドSIMカードだから)もはや歩くだけの動画になってしまってもよいから撮ることにした。

ただベトナムでの動画を撮ったとして、一体どこの誰が見るのだろうというか。

YouTubeに夢はあるか?

YouTuberは小学生のなりたい職業ランキングの上位に入る。

確かにちょっと前のYouTubeには夢があった。
どんなに再生回数の少ない動画でも収益化が可能で、実際に僕も収益化できていた。

しかしここ数年で規制強化され、チャンネル登録者数1000人、過去12ヶ月の総再生時間4000時間というハードルが設けられた。

当然のことながら僕はこのハードルを乗り越えられなかった。
ちょこっとYouTubeをやっていた身としては、このハードルは正直めちゃくちゃ高く感じる。
1000人に到達するのに一体何年かかるのか、という気がする。

ひと昔前であれば登録者数1000人になる前でも収益化ができたので続けるモチベーションは維持できたのだが、今では本当にモチベーションの維持が難しい。

ただでさえ動画制作は手間も時間もかかるのだ。
今の規制はこれからYouTubeをやってみたいと思う人の出鼻を挫いている。
これでは新たなクリエイターが育たない結果になってしまうのでは?と正直思う。

しかし逆に考えてみれば、ハードルが上がった分だけ新規参入が減るわけでもある。
なんとかモチベーションを維持し続け、投稿を続ければ何かしら結果が出るのではなかろうか。

ライバルが少ないから、こんなの絶対再生されないよというニッチな分野で天下を取る日ももしかしたら来るのかもしれない。

金の為にYouTubeをこれから始めたとしても、高すぎるハードルでモチベーションが上がらず、撤退という結果になることは絶対にある。

金のためではなく、自分の本当に好きな分野の動画を上げ続ければ何かが起こるはずだ。
好きなことを追求し、唯一無二の存在になってしまえば必ず道は開ける。

チャンネル登録者1000人までいけるかわからないが、YouTubeで夢を掴みたいと僕は今でも思うのである。

つづく