そのへんの雑草を食べる

ハルジオンとヒメジョオン 美味しいのはどっち? そのへんの雑草を食べる1

食糧難が叫ばれる中、これからの世の中はサバイバルスキルが求められることだろう。身近な雑草を食べられることができれば、生き残る確率も上がるだろうっちゅうことで、雑草を食べてみるシリーズ第一回。

今回はかなり身近な雑草のハルジオンとヒメジョオンに焦点を当て、
実際に食してどちらが美味いのかを比べてみた。

ハルジオンとヒメジョオン

ハルジオン


学名 Erigeron philadelphicus L.
科名 キク科
属名 ムカシヨモギ属
花期 5〜7月
北アメリカ原産。大正時代に観賞用の園芸植物として渡来。

ヒメジョオン


学名 Erigeron annuus
科名 キク科
属名 ムカシヨモギ属
花期 6〜10月
こちらも北アメリカ原産。明治時代に渡来。

ハルジオンとヒメジョオンの見分け方

花だけ見るとどっちがどっちなのか分かりにくい。

一番簡単な見分け方は茎を折ってみて、
空洞なのがハルジオンで、

中身が詰まっているのがヒメジョオンだ。

また、葉の付け方で見分ける方法もある。
葉が茎の付け根にまとわりついているのがハルジオンだ。

ハルジオンとヒメジョオンの食べ頃

ハルジオンとヒメジョオンの食べ頃は春で、
花と蕾が一緒になっているぐらいのものを採るのが良い。
基本的に若葉や蕾と花を食べるのが良いみたいだが、今回は検証のために茎も食べてみることにした。

ハルジオンとヒメジョオンの調理方法

アブラムシやアリが付いていたりするので水でよく洗う。
鍋に水を張って沸騰したら塩を一振りし、ハルジオンとヒメジョオンを入れて茎がしんなりするぐらいまで煮る。

煮たら水を切って、マヨネーズを添えたりして食べる。

ハルジオンとヒメジョオン食べ比べ

左がハルジオン、右がヒメジョオンである。(ハルジオンをもっと採れば良かった。)

まずはハルジオンから。
蕾と花をいただく。食べ始めはシンプルな味。ほんの少しナッツ系の味がするが、噛んでいくとほのかに春菊のような味に変化してゆく。柔らかくて繊維感もない。
茎も空洞であるためか柔らかくなっており食べやすい。これもほのかに春菊の味。
マヨネーズと食べると結構良い。

続いてヒメジョオン
蕾と花は食べた瞬間に春菊の味がする。
ハルジオンに比べてだいぶ春菊感が強い。食感はハルジオンと大差ない。
茎は中身がぎっしりしまっているからか、堅い。春菊感も強い。
これは食べるもんではない。

ハルジオンとヒメジョオン、食べ比べてみるとどちらもキク科の植物なだけあって春菊の味がした。
どっちが美味いかと言われれば、ほのかな春菊感のあるハルジオンの方が美味い。

野外に出た際には茎の詰まったヒメジョオンではなく、茎が空洞になったハルジオンを収穫するのをオススメしたい。

ちなみに、素揚げでも美味しくいただけるようなのでお試しあれ。

初めてそのへんの雑草を食べてみて

野原から採ってきて、鍋に入れて茹でるまでは何とも思わなかった。
皿にのせていざ食べようとなったときに、マジか。これ食うのか。という気持ちになってしまった。

やはり未知なるものには抵抗がある。
ヒメジョオンを食べ進んでいくにつれて、ウッと来てしまったのである。

ちなみに妻に野草採ってきたけど食べる?と聞いたら、結構ノリノリで食べてくれたということも併せて書き記しておく。