旅の準備(雑記)

進化論について考える 『進化の教科書』を読んで

家の蚊、森の蚊

虫撮りをしているときに僕はよく蚊に刺される。
Tシャツの下にアンダーウェアを着てその上から虫除けスプレーを撒いていても蚊が寄ってくる。

写真を撮っている最中に指の先に乗ってきて、ピンポイントで掻きにくいところを狙って刺してくる。

シャッターを切った後すかさず叩くのであるが、結構な確率でヒットする。
脚に止まった蚊も叩けばだいたいヒットする。

森の中にいる蚊はスピードが遅いのだ。
明らかに、市街地の我が家に侵入してくる蚊よりも動きがトロい。

これと言った根拠があるものではないが、実感として明らかに都会にいる蚊と森にいる蚊では動きのキレが異なると思う。(誰か研究で証明してくれ)

最近読んだ本に『進化の教科書 第1巻 進化の歴史』がある。

カラー図解 進化の教科書 第1巻 進化の歴史 (ブルーバックス)

この中に小バエの進化に関する記述があった。

1970年代、ラリー・ハードとロバート・アイゼンバーグの二人はハエのいる部屋の天井と床にトラップをしかけた。
天井に来たハエと床に来たハエとで二つのグループに分け、その同一グループ内同士のオスメスとで交配を行なうという実験をしたそうな。

すると16世代を過ぎるころのハエを部屋に放つと速攻で天井と床のどっちかに行くようになったという。
そして天井なら天井同士、床なら床同士のオスメスとしか交配をしなくなったという。

この理論でいくと、案外家にいる蚊と森にいる蚊とで同じようなことが起こったのではないかなと。(そもそも蚊の種類が違う、という可能性はある…)

誰か調査してくれ。

遺伝子は残酷か?

ドーキンスが提唱した説に「利己的な遺伝子」というものがある。
我々生物は全て遺伝子の奴隷であって、遺伝子を残すための器にすぎないみたいな感じの説である。

自分を残すためなら遺伝子は何だってするらしい。

それによってか生物の住む環境が大きく変化すると、「進化」という形で遺伝子が変化し環境に適応できるようになる。

『進化の教科書』によると、どうやら人間自体の遺伝子も平地に住む民族と高山地帯に住む民族とでは異なっていたり、低コレステロールの遺伝的傾向を持つ女性は多産傾向にあったりするのだという。

少々大げさではあるかもしれないが、科学的根拠を盾にして人種差別などが起きなければよいなと思ったりする。

もしまたそういうことが起きるとすると、第二次世界大戦から人間は何にも学んでいないし変わってもいないのであるよ。

人間は遺伝子の残酷さを乗り越えられる唯一の生物だと思いたい。