マレーシア編 コノハムシを捕まえろ

女性専用車両に乗っちまった話 昆虫放浪記 -コノハムシを捕まえろ- その8

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森林研究所へ向かう

2日目の朝である。
昨日の夜にコンビニで買った2個で100円ぐらいの菓子パンをむしゃむしゃ。

うむ。体に悪そうな味。

ささっと準備して、森林研究所のあるケポンへ向かう。
ケポンへはインビ駅からKLセントラル駅経由で電車で行ける。

まずはKLセントラル駅までのトークンを買う。
あれ?値上げしていないかぃ??
昨日は1.5リンギットだったのに3.1リンギットになっとる。
おそらく独立記念日の祝日価格的なやつだったのだろう。(本当のところはよくわからん)
まぁ、安いけどね。。

Klセントラル駅でケポン行きの電車を探した。
バトゥ洞窟へは停まる駅が終点だったからわかりやすかったが、
ケポンはそうじゃないからどこ行きに乗ればよいのか皆目わからなかった。

路線図と時刻表を確認し、それっぽいホームへ。
ん?
これ電車来るの1時間ぐらい待たないといけないんじゃ??

せっかちな僕は
とりあえず少しでもケポンに近づきたかったので
ケポンを通る路線と通らない路線が分岐する駅まで行こうと適当な電車に乗りこみ、
分岐駅でひたすら待つことにした。

ホームのベンチで座って待つ。
通信量が気になるのでスマホはいじらない。暇つぶし道具も持ってきていない。
ひたすらボーっとして待つ。

駅にいる人を眺めているとスマホをいじってる人がほとんどだった。
駅の向こうの道路を見ると、車がビュンビュン飛び交い、バイクに乗る人はあまりいない。
マレーシアは裕福な国なんだと実感した瞬間だった。

女性専用車両

ようやく電車が来た。

ん?

女性専用車両である。
普通に乗ってみた。

たしかに心なしか女性専用車両を避けて男性が電車に乗っているような気がしたので周りの様子を伺った。

あれぇ?
普通に男性も座ってるやんー。
女性専用車両に乗っている女性も特に気にしてないようだ。

まぁ何か言われたらさっさとどっかへ行けばいいやと思い、
僕も座ることにした。

一転して、日本の女性専用車両はどうなのか。
もし男性の外国人観光客が日本の女性専用車両に乗ってしまったとしたら、日本の女性はどのような対応をするんだろうか。

本来女性専用車両には何の法的拘束力もない。
単なる配慮であって男性が乗ってはいけないなんてことはないのだ。
ダメだというのならそれは男性の権利を侵していることになる。
痴漢する男がいるからという理由で女性専用車両作ったのなら
男性専用車両だって作ってほしい。
痴漢するやつが悪いんだが、男性の権利を侵しすぎになっていないだろうか。

と、思ったのであるが、

権利云々という前に日本人男性の女性に対するある種蔑視みたいなのが昔から強すぎるのが問題である。
巷に溢れるビデオや歌舞伎町などを見れば一目瞭然だ。
そして、さまざまなことが女性蔑視になっているということにすら気がつかない男性が多い。(僕もおそらくそうだろう)
「女のくせに」「早く結婚しろ」「女子力」とか知らず知らずのうちに使う言葉がそうだ。

もし逆の立場だったらどうなん?みたいな、
とある場所での男性禁止だったり「男臭」というようなキャッチコピーはいっぱいあるが、
そういう風になってしまうのは我々日本人男性が女性の権利に対して無関心すぎるから当然のことだ。

痴漢に対しても、そもそも男性が無関心で痴漢された女性の気持ちを理解しようとしないところに問題があるのではないか。
身近な女性から痴漢被害について話を聞いたことがあるが、正直かなり怖かったそうだ。
そしてそんなことをした痴漢男に心底腹が立った。
想像以上に泣き寝入りパターンの痴漢は多く、この女性も親など誰にも相談できずにいたという。

男が痴漢について関心を持たなければ、痴漢は無くなることはない。

日本人男性は弱くなったとか草食性男子が増えたとかじゃなくて、
スマホでビデオ眺めて社会に無関心なムッツリ男子が増えただけなのである。
(僕も大いに反省)

マレーシアでの男女平等感がどんなものなのかよくわからんが、
少なくとも僕がマレーシアの女性専用車両に乗った感じそのものなのかもしれない。

なんてことを考えているうちにケポン駅へ到着した。

つづく